ユーミン新作が快挙、AIで描く恋と人生の物語を解説

2025年11月28日

ラジオ番組にサンデー毎日編集長の潟永秀一郎氏が出演し、松任谷由実が5年ぶりにリリースした40枚目のニューアルバム『ワームホール』を特集した。

同アルバムは最新のオリコン週間アルバムランキングで2位に輝き、71歳10か月でのトップ3入りは女性ソロアーティストの最年長記録を更新。潟永氏はこの記念碑的作品の魅力を、歌詞の深い読み解きとともに解説した。

AIで時空を超えた「荒井由実」との共演

アルバムタイトルの『ワームホール』は、時空の離れた2点を結ぶトンネルを指す。今作は「もし荒井由実が肉体を離れて別の次元で生きていたら、どんな音楽を作るのか」という壮大なコンセプトから始まったそうだ。

この構想を実現するため、音声合成アプリ「シンセサイザーV」というAI技術を導入。ユーミンの過去の膨大なボーカル音源をAIに学習させ、「別次元の荒井由実の声」を生成するという画期的な試みが行われている。

現在のユーミンの声とAIが生成した若き日の声が、時に旋律として、時にコーラスとして楽曲内で交差する。まさに時空を超えた二人のユーミンの出会いである。

潟永氏は、この背景には加齢による声域の変化という現実的な制約があったのではないかと指摘。しかし、AIによって新たな声を手に入れたことでその制約から解放されたユーミンは、「今回は誰が歌うというところを取っ払って、まず作曲家として自由に作りました」と語っており、作曲を始めた頃のような創作の喜びに満ちていたことがうかがえる。

1つの物語として読める3つの楽曲

潟永氏は、アルバム収録曲の中から『星の物語』『岩礁のきらめき』『天までとどけ』の3曲をピックアップ。これらは1つの物語としても読み解けるという。

最初の『星の物語』は、若さゆえに手放した恋を懐かしく振り返る女性の歌。現在の声とAIの声がデュエットのように響き合う構成となっている。

「春はあけぼの」で知られる『枕草子』を彷彿とさせる季節の描写で二人の時間の経過が表現され、若さゆえの過ちで別れた過去が描かれた。しかし、それは後悔ではなく、「なぜあのとき気づかずにいたんだろう 幸せはその先にあることを」と理解した今、過去を愛おしく思う成熟した視点が示唆されている。

続く『岩礁のきらめき』は、前の曲に対する男性側からの視点とも取れる一曲だ。突然去っていった恋人に対し、「なぜ澄みきっていたの 夕べ吹き荒れた嵐が嘘のように」と、理由がわからないまま時が止まった男性の心情が歌われる。

時を経て街で偶然見かけた彼女の「残り香」がワームホールとなり、忘れていた夏の記憶を呼び覚ますも、痛みさえ感じないほど遠い過去となった切ない物語である。

そして3曲目の『天までとどけ』では、もし前の2曲の二人が結ばれていたら、という「if」の世界が描かれた。ユーミン自身が「自分で言うのもなんですが、神曲だと思います」と語るこの曲は、多くのすれ違いを乗り越えた夫婦の姿を映し出す。

潟永氏は「時がすべてを書き換えて美しくするのは 覚えてはおけないつらいことも みんな愛するため」、そして「知らず知らずのうちに 2人は選んでここに来ていた」という歌詞を引用。流されたのではなく、自ら選んできた人生だという肯定的なメッセージが、長く連れ添った多くの夫婦に響く珠玉の応援歌だと力説した。

潟永氏は最後に、シャッフル再生が主流の現代だからこそ、アルバムを通して聴くことで浮かび上がるストーリーの深さを味わってほしいと締めくくった。

※この記事はPodcast番組をもとにAIを用いて自動生成されたもので、誤った情報や不完全な記述を含む可能性があります。正確性や品質は保証されませんので、必要に応じて他の情報もあわせてご参照ください。