全日本プロレス宮原健斗、潮崎豪への本音と意外な素顔を告白

福岡吉本所属のお笑いコンビ、ザ・ローリングモンキーのムサシがパーソナリティを務めるポッドキャスト番組「プロレス人生相談 Rolling Cradle！」に、全日本プロレスの三冠ヘビー級チャンピオン・宮原健斗選手がゲスト出演。リング上でのエネルギッシュな姿とは異なる一面や、プロレス界の話題に対する本音を赤裸々に語った。

潮崎豪への怒りはファンを思っての演出

番組にはリスナーから多くの質問が寄せられ、その中にはプロレスリング・ノアを退団し、古巣である全日本プロレスに復帰した潮崎豪選手に関するものがあった。

宮原選手は潮崎選手の復帰当初、「出戻り野郎」などと激しい言葉で非難していたが、その真意について驚きの事実を明かした。宮原選手は、「僕も盛り上がると思ってああいう風に怒ったんですよ。正直そこまで興味ないんで」と、一連の言動がファンの感情を代弁するためのパフォーマンスであったと告白。

「彼の問題じゃないですか」と冷静に述べつつ、「怒っといた方が、まあそのね、怒ってるファンからしたら、気持ちを乗っけられるかなと思って」と、プロレスラーとしてのクレバーな視点をのぞかせた。

試合を経てその心境には変化があったようで、「いい選手っていうのは間違いないですからね」と実力を認めた上で、「プロレス界的にやっぱ潮崎豪選手が活躍した方がファンは嬉しいんじゃないかな」と大局的な見解を披露。団体の垣根を越え、業界全体の盛り上がりを願うトップレスラーとしての器の大きさを示した。

入場曲とファンからのユニークな贈り物

また、自身の入場曲「ブレイクハート」のCD化を望む声に対しては、権利関係の難しさを説明。しかし、「会場で宮原健斗の入場曲聴くのが一番映えますから」と語り、ファンによる「ケントコール」と一体になる会場でのライブ体験こそが最高の形であると力説した。

さらに、ファンからの差し入れに関する話題では、最近はプロテインをもらうことが多いと感謝を述べつつ、過去にもらった印象的なプレゼントとして、「なんか昔あれ、漬物みたいのありましたね」「タッパーで」と、手作りの漬物をもらったというユニークなエピソードを明かした。安全面から口にすることは難しかったとしながらも、その珍しい差し入れは強く記憶に残っているようだ。

リング外で見せる「最高」じゃない一面

番組では、リング上の「最高！」と叫ぶ破天荒なイメージとはかけ離れた、宮原選手の意外なプライベートも明らかになった。お酒については、「外で人と飲むときは飲みますけど、基本的にはあんまり飲まないですね」と告白。「ビール飲んだよっしゃ！みたいな」「まだ気持ちがわかってないですよね」と語り、お酒の味をまだ完全には理解していないという可愛らしい一面が垣間見えた。

一方で、プロレスの話になると厳しい表情を見せる場面も。福岡にいる両親とはプロレスの話をあまりしないといい、「あんまりね、一般の人がプロレスを語るなと思うタイプなので」と、プロとしての矜持を語った。また、LINEの返信が非常に早いというエピソードも明かされ、その仕事に対する真摯な姿勢は、リング外での社会人としての一面を強く印象づけるものとなった。

新たな名言「やっぱリアルっしょ」誕生

番組の最後には、今後の新シリーズ名を宮原選手が命名する流れに。コロナ禍を経て、観客の前で試合ができる喜びを再認識した経験から、「色々あったじゃないですか。でもやっぱりリアルなんですよ。プロレスも会場見た方がいい」「やっぱリアルに敵わないんですよ」と熱弁。

そして、新たなシリーズ名を「やっぱリアルっしょシリーズ」と名付けた。この言葉を自身のリング上のマイクパフォーマンスでも使いたいと意欲を見せ、番組から新たな名言が生まれる瞬間ともなった。

リング上のカリスマ性と、リング外で見せる実直さや意外な素顔。そのギャップこそが、宮原健斗というレスラーがファンを惹きつけてやまない魅力の源泉なのかもしれない。