玉木正之氏、高野連の7イニング制導入案に物申す

2025年12月17日

スポーツ文化評論家の玉木正之氏がラジオ番組に出演し、日本高等学校野球連盟(高野連)が打ち出した、高校野球における7イニング制の導入方針について独自の視点から鋭く切り込んだ。高野連は2028年の選抜大会から7イニング制を導入する方針を固めているが、玉木氏はこの決定に含まれる数々の矛盾点を次々と指摘したのである。

導入時期の遅さに潜む矛盾

高野連が7イニング制導入の理由として挙げるのは、試合時間短縮による夏の暑さ対策など、選手の健康を守るための課題だ。しかし、導入時期は4年も先の2028年とされている。

この遅れについて玉木氏は、「なんで2028年まで待つんですかね?」と素朴な疑問を提示。高野連が「今の高校生は9イニング制を目標に入学しているため」と説明していることに対し、「中学3年生で野球をやっている子供たちが9イニング制に慣れているからというのに配慮しないといけないのかが、さっぱり分からない」と、その理由に納得がいかない様子を見せた。

暑さ対策が急務であるにもかかわらず、現役でない中学生にまで配慮することで導入が遅れるという決定は、論理的ではないと指摘している。

現場の反対とトーナメント制の課題

この7イニング制導入案には、現場である高校側から強い反発があるという。特に部員が61人以上の高校では91%が反対しており、その理由は「出場機会を得られない選手が増える」というものだ。

この意見には一見、筋が通っているように思える。しかし玉木氏は、問題の本質は別の場所にあると分析。それは、公式戦がほぼ全てトーナメント方式で運営されている現状である。「強いチームはいっぱい試合できるけれども、弱いチームは1試合で終わる」と語り、年間わずか3試合しか経験できないチームも存在する不平等な構造を問題視した。

「これを直す方が先決じゃないの」と、トーナメント制の見直しこそが本質的な解決策であると強調したのだ。

教育か興行か?問われる大会の在り方

さらに玉木氏は、高野連がまとめた答申に「高校野球ファンの声を聞く」との一文があることに強く異議を唱えた。教育の一環である部活動に、なぜファンの意向を汲む必要があるのか。「高校生のクラブ活動にファンの声というのは必要なんですかね」と述べ、プロではない高校野球が過度に興行化している実態に警鐘を鳴らしたのである。

この問題は大会の運営体制にも及ぶ。日本学生野球憲章が「営利団体からの独立」を謳う一方で、実際には新聞社という営利企業が深く関与している現状だ。この長年の矛盾を看過したままでは、本質的な改革は望めないと玉木氏は指摘する。検討会議のメンバーが野球関係者ばかりで、教育の専門家が含まれていない点も、議論が本質からずれる一因だと分析。

そもそも野球が9イニング制になったのは、試合後のパーティー準備の都合という歴史を紐解き、ルールは時代に合わせて柔軟に変えるべきだと主張した。最終的に、高校野球は人気が出過ぎること自体が問題であり、「家族だけで喜んでいればいい話」という持論を展開し、「中途半端な結論になってしまう」と今回の議論を締めくくった。

※この記事はPodcast番組をもとにAIを用いて自動生成されたもので、誤った情報や不完全な記述を含む可能性があります。正確性や品質は保証されませんので、必要に応じて他の情報もあわせてご参照ください。