20億円溶かした元社長、ベンチャー界隈の「神格化」に警鐘
元カプコンのゲームディレクターで、起業家として約20億円を調達した経験を持つ加藤卓也氏がPodcast番組にゲスト出演。「約20億円を調達、全力で溶かし無職へ」という衝撃的な自己紹介と共に、ベンチャー界隈に蔓延する「神格化」や「信じてるフリ」の文化に鋭く切り込み、その実態を赤裸々に語った。
約20億円を溶かした異色の経歴
加藤氏は明治大学を卒業後、株式会社カプコンでゲームディレクターとして約3年半勤務した後に独立し、VRゲーム会社を立ち上げた。当初はVRゲームを開発していたが、市場の伸び悩みからVTuber向けの技術開発に事業を転換。大手VTuber事務所2社を主要クライアントとし、会社は最大で従業員80人規模にまで成長したという。
しかし、自身のYouTubeチャンネルでは「約20億円を調達、全力で溶かし無職へ」とあっけらかんと公表。8年間の経営の末に会社を手放した経験を包み隠さず発信し、「(失敗も)みんな言うべきだよ」と失敗を語らない風潮に疑問を呈した。
起業家の「べき論」と「神格化」への違和感
加藤氏は以前、同番組に「たいして信じてない未来を、目がバキバキになって、腹から声出して、マジで信じてる風に装わないといけないみたいな風潮が辛いです」というお便りを送っていたことを告白。
成功要因の9割は「マーケットとタイミング」だと感じているにもかかわらず、「意志の強さ、学歴努力みたいなのが神格化されていて、気持ち悪いです」と、業界に根付く精神論への違和感をあらわにした。
かつて資金調達で苦戦した際、「このVRって来るか来ないかよくわかんないんですよね」と正直に伝えたところ、投資家から「嘘でもいいから来るって言ってくれないとお金出せないよ」と怒られた経験を明かす。結果的に「『アメリカでは来てます』って言って」資金調達に成功したものの、その嘘は実態とかけ離れたものであったという。
こうした経験から、「経営者って偉いものだとかすごいものだとか神格化されてた後、嘘がめくれた時の揺り戻しってエグいなと思っていて」と分析。清廉潔白を装うことのリスクを指摘し、「僕は常に正直であろうと決めた」と自身のスタンスを語った。
パーティーの余り物で…壮絶な下積み時代
輝かしい経歴の裏で、壮絶な下積み時代も経験していた。起業当初、お金がなかった頃の食生活について、「(IT企業の)パーティーに潜り込んでいって、ピザ捨てるタイミングに『じゃあ僕捨てときます』って言って」「3枚分ぐらいこうもらって、家に帰って、ピザをこうシェアオフィスの冷凍庫(にしまっていた)」と衝撃の事実を明かす。
しかし、話はそれだけでは終わらない。「その冷凍したピザ食われてるからね、シェアオフィスの周りの貧乏人たちに」と、まさかの「盗難被害」に遭っていたことが判明。「万人の万人に対する闘争ってここにあるんだみたいな。26歳で気づいちゃいましたよ」と当時を振り返った。
また、当時入居していたシェアオフィスも強烈で、隣のブースでは常に3人組が喧嘩し、もう一方の隣は水素水詐欺の会社だったというカオスな環境。「ある日、日曜日に大量のトラックを乗り付けて、バーっていなくなったんすよ。夜逃げ」と、ベンチャー界隈のアンダーグラウンドな一面を目の当たりにしたエピソードも披露された。
多様な起業家のあり方を
8年間の経営者人生に幕を下ろし、「めちゃくちゃ幸せ、やばい。本当にエグジットしてよかった」と笑顔を見せる加藤氏。「成功は運とタイミングが全て」と断言し、上場や成功だけが賞賛される風潮に対し、「多様性があるべきだと俺は信じているから、多様性を削りに来るやつ(を攻撃しちゃう)」と持論を展開。
誰もが正直に自分に合った生き方を選べる社会の必要性を訴え、キラキラしたイメージの裏に隠された起業家の本音が浮き彫りとなる放送であった。
※この記事はPodcast番組をもとにAIを用いて自動生成されたもので、誤った情報や不完全な記述を含む可能性があります。正確性や品質は保証されませんので、必要に応じて他の情報もあわせてご参照ください。