山の神憑き殺人事件 江戸時代の意外な判決

山の神が憑いた殺人事件。江戸時代にどう裁かれた?#168
ゆる民俗学ラジオ
45分31秒2026年3月1日

パーソナリティの黒川氏と浦下氏がお届けするポッドキャスト番組『ゆる民俗学ラジオ』。最新回(#168)では、1786年(天明6年)に河内の国で発生した凄惨な「山の神憑き母親殺害事件」を題材に、江戸時代の刑事司法の意外な実態を読み解いている。

番組では、法制史の専門家である和仁(わに)かや氏の著書『江戸の刑事司法』を種本とし、当時の法執行機関が「民俗的な言説(物の怪憑き)」をどう裁いたのか、その驚きの過程が語られた。

江戸の「お仕置き」と、凄惨な親殺し事件

事件の当事者は、近隣から親孝行として知られていた三兄弟だ。天明の大飢饉が迫る閉塞感の中、次男の伝七が「山の神の咎でみんなおかしくなっちまうんだ」と口走り、長男の貞吉に実母の殺害を指示した。殺害に留まらず、遺体を損壊するという猟奇的な凶行は、当時の村社会に大きな衝撃を与えたという。

江戸の司法における刑罰の総称である「お仕置き」。実の親を殺める「親殺し」は、本来であれば市中引き回しの上で「磔(はりつけ)」に処される、極めて重い罪にあたる。しかし、この事件の実際の判決は、現代人の想像を超える意外な展開を見せている。

物の怪憑きをどう裁く?現代に通じる「責任能力」

奉行所は、被告側からの「物の怪憑き」という主張を「わけもない儀(意味がわからない)」として一蹴した。その一方で、被告たちが現代の心神喪失にあたる「乱心」状態にあったかどうかを、極めて理性的に精査したのである。

番組内では、正気でない場合に刑を軽減する当時の法典の存在が明かされ、現代の精神鑑定にも通じる高度な判断基準に驚きが広がる。結果、兄弟は「正気でない」と認められ、磔ではなく、死罪の中で最も軽い「下手人(げしゅにん)」への大幅な減刑が言い渡された。

さらに、現場に居合わせた姉のはなについても、凶行を止めず自首もしなかった重みを考慮しつつも、死刑は免れ、更生の道を残す「遠島(島流し)」の判決が下されたのである。

柔軟で合理的な江戸の司法

議論の終盤では、「死ぬことより、生きて悔やむことの方が重い」といった印象的な言葉も飛び出した。単なる「目には目を」の厳罰主義に留まらない、江戸の刑事司法が持つ意外な柔軟性と合理性に、多くのリスナーが感銘を受ける知的好奇心に満ちた放送となった。

山の神が憑いた殺人事件。江戸時代にどう裁かれた?#168
ゆる民俗学ラジオ
45分31秒2026年3月1日

※この記事はPodcast番組をもとにAIを用いて自動生成されたもので、誤った情報や不完全な記述を含む可能性があります。正確性や品質は保証されませんので、必要に応じて他の情報もあわせてご参照ください。