日経BP山根氏が警鐘、AI時代の検索「ゼロクリック問題」とは

2025年12月2日

日経BPで日経エネルギーNext編集長を務める山根小雪氏が、ラジオ番組のコーナーに出演。コメンテーターとして「我々メディア企業にとっても震えるような話題」を切り出し、インターネットの利用方法を根底から揺るがしかねない「ゼロクリック問題」について警鐘を鳴らした。

検索してもサイトを見ない?「ゼロクリック問題」

山根氏が解説した「ゼロクリック問題」とは、ユーザーがGoogleなどで検索を行った後、検索結果に表示されたリンクを一つもクリックすることなくページを離れてしまう現象のことである。

その最大の要因は、今年に入ってGoogle検索に本格導入された「AIによる概要」機能だ。検索キーワードを入力すると、AIが生成した要約が画面上部に表示されるため、多くのユーザーがその情報だけで満足してしまい、個別のウェブサイトを訪れなくなっているという。

山根氏は、ウェブサイト運営者がこれまで行ってきた努力に触れ、「ググってもらって、そこからサイトに来てもらって、物買ってもらったり、会員登録してもらったり…そのためにどれだけの苦労をしてきたか」と語り、検索上位に表示させるための「SEO対策」に心血を注いできたマーケティング界隈が、この問題に震撼している実情を明かした。

日本経済新聞の記事を引用し、Google経由でのサイト訪問数が過去2年で33%も減少したという衝撃的なデータを提示。ネットビジネスの前提が崩れ始めている現状を浮き彫りにした。

AIとの付き合い方「タメ口は嫌って言ったよね」

この変化に対し、プラットフォーマーであるGoogleも手をこまねいているわけではない。山根氏は、Google検索画面に「AIモード」というタブが追加されたことに言及。これは、ユーザーがChatGPTなどの外部の生成AIサービスに流出するのを防ぎ、自社のエコシステム内に留めようとする戦略だと分析する。

山根氏自身も、検索のスタイルが大きく変化していると告白。まず生成AIに大枠を尋ね、その後で深掘りしたいキーワードをGoogleで検索するという使い方にシフトしているそうだ。

そんな山根氏には、AIとのユニークな付き合い方があるという。AIに対しては最初に敬語を使うよう“しつけ”をしていると明かし、「私はやり取りしてるとたまにタメ口がくるんですけど、『タメ口は嫌って言ったよね』って言って。で、お仕事に使っております」と、まるで部下を指導するかのようなやり取りを披露。専門的な解説の合間に見せた意外な一面に、スタジオは笑いに包まれた。

AIに選ばれるサイトと淘汰されるサイトの明暗

山根氏は、これからの時代はGoogle検索で上位表示されることよりも、「AIからの流入がめっちゃ大事になる」と断言。AIが生成する回答の引用元として“選ばれる”ことが、ウェブサイトの生き残りを左右するとの見方を示した。

AIは、信頼性が高く、情報が整理された「ちゃんとしてるサイト」を好む傾向にある。特に、政府や自治体が発表するような「一次情報」が重視されるという。その結果、他サイトの情報をまとめただけの「まとめサイト」や、二次情報の集合体である「Wikipedia」へのアクセスは劇的に減少していると指摘した。

一方で、政府系の公式サイトや論文データベース、さらには個人の発信プラットフォームである「note」への流入は増加傾向にある。特にnoteでは、文字数が6000字以上あり、目次が整備された論理的な長文記事がAIに選ばれやすいという。

山根氏は「小手先のSEO対策じゃなくて、結構骨太にサイト作っていかないと、ネットビジネス難しくなっちゃう」と結論付け、コンテンツの質そのものが問われる時代の到来を告げた。

この話に共演者が「AIに僕は敬語使おうかな」と感心すると、山根氏は「ダメですよ。最初の関係性が大事です」と返し、最後まで独自のAI活用哲学を貫いていた。

※この記事はPodcast番組をもとにAIを用いて自動生成されたもので、誤った情報や不完全な記述を含む可能性があります。正確性や品質は保証されませんので、必要に応じて他の情報もあわせてご参照ください。