水深6000mから泥を 南鳥島レアアース採掘の壮大な実験

国内レアアース
毎日新聞客員編集委員・元村有希子のZoom Up
12分55秒2026年1月15日

日本の経済安全保障を揺るがす資源問題に、新たな動きがあった。今週、国産レアアースの開発実験のため、探査船「ちきゅう」が日本の最東端・南鳥島へ向けて出航。毎日新聞客員編集委員の元村有希子氏が、1月15日に放送されたRKBラジオ『田畑竜介Grooooow Up』内のコーナー「Zoom Up」にて、この国家プロジェクトの全貌と課題について解説した。

我々の生活に不可欠なレアアース

そもそもレアアースとは何か。元村氏によれば、鉄やアルミのようなありふれた金属とは異なり、産出量が少ない17種類の元素の総称であるという。これらは単体で存在するのではなく、土や泥、鉱石から科学的な操作を経て取り出す手間のかかるものだとされる。しかし、その用途は我々の生活に深く根差している。

例えば、MRI検査で使う造影剤にはガドリニウム、電気自動車のモーターやハードディスクにはジスプロシウムが不可欠である。「普段我々の生活では全くこうレアアースを使ってるっていう意識はないけど、しっかり役に立てられてるものなんですね」という進行役・田畑竜介アナウンサーの言葉に、元村氏は「そうなんです。こっそりしっかりなんですよね」と応じ、その重要性を語った。

中国が握る市場の9割、その背景

この重要な資源の供給網は、現在、中国がほぼ独占しているのが実情だ。元村氏は、レアアースの採掘量で世界の約7割、さらに抽出・分離を行う精錬のマーケットでは「世界の9割が中国なんです」と衝撃的なデータを提示。

かつて先進国が環境汚染を懸念し、規制の緩い中国に精錬工程を集中させた過去が、今日のいびつな構造を生んだと指摘する。日本もその多くを中国に依存しており、この状況を打開すべく始まったのが、今回の南鳥島での採掘試験なのである。

深海6000mからの挑戦、南鳥島での採掘

プロジェクトの舞台は、東京から2000km離れた南鳥島沖の海底。探査船「ちきゅう」は、水深6000mの海底にパイプを伸ばし、海水を流し込むことでレアアースを豊富に含む泥を船上へ引き上げるという、まさに「すごい途方もない作業」に挑む。この実証実験が成功すれば、2027年2月からの本格的な採掘へと移行する計画となっている。日本の資源独立に向けた、壮大な挑戦の第一歩だ。

運用費100億?立ちはだかるコストの壁

しかし、その道のりは平坦ではない。深海での作業は天候に左右される技術的な難易度に加え、莫大なコストという壁が立ちはだかる。海上という現場、本土からの遠距離輸送、そして「ちきゅう」の運用費だけで年間100億円に上るともいわれている。

元村氏は「当面の経済発展の基盤を支えるレアアースは、この『ちきゅう』には頼れない」と冷静に分析した。国産化への期待は大きいものの、このプロジェクトが短期的に産業基盤を支えることは困難であり、当面は中国からの安定調達が求められる。元村氏は、「変に駆け引きの道具に使われるとか、そういうようなことにならないような、賢い外交というのが何よりも大切」と強調。資源開発と並行して、したたかな外交戦略を構築する「政治の力」が今まさに問われていると締めくくった。

国内レアアース
毎日新聞客員編集委員・元村有希子のZoom Up
12分55秒2026年1月15日

※この記事はPodcast番組をもとにAIを用いて自動生成されたもので、誤った情報や不完全な記述を含む可能性があります。正確性や品質は保証されませんので、必要に応じて他の情報もあわせてご参照ください。