作品保護と鑑賞のジレンマ 元学芸員が明かす展示照明の裏側

muse-28 照明
MUSEUM Chat!
27分2秒2026年1月17日

元学芸員のAsahi氏とMoi氏がパーソナリティを務めるポッドキャスト『MUSEUM Chat!』の2026年初回配信で、美術館の展示における「照明」の裏側が語られた。展示の印象を決定づける重要な要素でありながら、普段はあまり意識されることのない照明。その奥深い世界と、学芸員の知られざるこだわりが明かされた。

作品保護と見やすさの両立

番組ではまず、照明が担う2つの重要な役割について言及された。作品を見やすく照らすことが第一だが、一方で光は紙や布でできた古い資料にとっては劣化を招く「大敵」でもあるという。特に浮世絵や水彩画は光に弱く、「浮世絵だったら色が退色していってしまう」ため、低い照度で展示することが求められると説明。

逆に油彩画などは比較的強い光を当てられるなど、作品の性質によって細かく調整する必要があるのだ。展示室が薄暗い印象を受けることがあるのは、こうした作品保護の観点から照度を抑えているためであり、鑑賞者の安全を確保しつつ、作品へのダメージを最小限に抑えるための工夫であると語っている。

刀剣展示ならではの照明の難しさ

中でも特に照明の技術が問われるのが「刀剣」の展示であると、元刀剣担当の学芸員だったAsahi氏は明かす。刀剣は「当てないと見えない」繊細な刃文(はもん)などを鑑賞者に届けるため、強い光が必要不可欠だ。しかし、刀身が光を反射するため、鑑賞する角度によっては光が鑑賞者の目に入ってしまったり、逆に鑑賞者自身の影ができて見えにくくなったりするという。

そのため、学芸員は実際に展示ケースの前に立ち、様々な角度から見え方を確認しながら、スポットライトの位置や角度をミリ単位で調整していく。「もうちょっと下とかもうちょっと上とか言って」と、現場での試行錯誤の様子を振り返り、刀剣の持つ美しさを最大限に引き出すための苦労を滲ませた。

こだわりが詰まった展示の総仕上げ

照明作業は、展示設営における「最後の仕上げ」と位置づけられている。作品一点一点に対して丁寧に行われ、時にはガラスケースへの光の映り込みを避けるために何度も角度を調整したり、限られた数の機材をやりくりしたりと、現場では様々な試行錯誤が繰り返されるそうだ。

この地道な作業を経て照明がぴたりと決まった瞬間は、まさに作品が命を吹き込まれる時。「こんなにこいつかっこよかったんだなって思う時ある」と、照明によって作品の新たな魅力に気づかされることもあると告白した。

学芸員たちのこだわりと作品への愛情が、展示空間を完成させる最後のピースとなっていることが明かされた。展覧会を訪れた際には、作品そのものだけでなく、それを照らす光にも目を向けてみると、また違った発見があるのかもしれない。

muse-28 照明
MUSEUM Chat!
27分2秒2026年1月17日

※この記事はPodcast番組をもとにAIを用いて自動生成されたもので、誤った情報や不完全な記述を含む可能性があります。正確性や品質は保証されませんので、必要に応じて他の情報もあわせてご参照ください。