日中局長協議、劉勁松アジア局長「両手ポケット」の真相

2025年11月24日

高市総理大臣の国会答弁を巡り、日中関係が急速に冷え込んでいる。そんな中、元RKB解説委員長で福岡女子大学副理事長の飯田和郎氏が、この問題について言及。特に物議を醸した日中外務省局長級協議での一幕について、その裏に隠された中国側の真意を鋭く分析した。

相次ぐ対抗措置とG20での冷遇

発端は、高市総理が国会で台湾有事を念頭に置いた「存立危機事態」の具体例に言及したことである。これに中国は猛反発し、習近平指導部は矢継ぎ早に日本への対抗措置を打ち出している。中国政府は国民に対して「日本に行くのは危ない」として渡航を控えるよう呼びかけ、11月に再開されたばかりだった日本産の水産物輸入も事実上停止する事態となった。

経済分野にとどまらず、22日から北京で予定されていた日中の有識者が議論を交わす「東京・北京フォーラム」も、中国側から突然の延期が告げられたのである。

こうした険悪なムードの中で南アフリカにてG20サミットが開催されたが、日中首脳の接触は実現しなかった。中国側は習近平国家主席ではなく李強首相が出席したが、高市総理との会談を拒否。中国外務省の報道官は「李強総理は日本の指導者と会う予定はない」と、会談に値しないとでも言うかのように突き放した。

物議を醸した「ポケットに手」の光景

エスカレートする対抗措置が続く中、18日に北京で行われた日中外務省の局長級協議で、ある衝撃的な光景が報道された。中国外務省のアジア局長が、両手をズボンのポケットに突っ込んだまま、日本の金井正彰アジア大洋州局長と対峙する姿が映し出されたのだ。

この一幕について、飯田氏は「我々日本の普通の市民の目からすると、実はこの経済交流や文化交流の停止延期よりも、このポケットに手を突っ込んだこの姿、映像写真の方が中国への不信が増幅してる」と指摘。多くの日本人が感じたであろう不快感や不信感を代弁した。この異様な態度は、中国が主導権を握っていると国内に示すためのパフォーマンスだったのだろうか。

計算され尽くした「無礼」の真意

飯田氏はこの行為の背景を多角的に分析する。まず、中国の文化として「ポケットに手を入れる行為は、日本ほど礼を欠く行為ではない」と前置きした。国家主席クラスが寒い屋外視察などでコートのポケットに手を入れる姿は稀に見られるという。

しかし、今回のケースは全く異なると強調。状況は厳寒の屋外ではなく「中国外務省の庁舎の中」であり、手を入れていたのは上着ではなく「ズボンのポケット」であった。この違いは決定的で、中国のマナー感覚から見ても通常ではあり得ない振る舞いだと解説した。

さらに、中国側がこの行為を「日本では中国以上に、より失礼な行為であるってのは分かってるわけなんですよ」と語り、「こうなると、日中のマナーの相違はあるにしても、計算が浮かんでいきますよね」と断言。

問題の映像や写真は中国の国営メディアが撮影・配信したものであり、「国家の意図や狙いが十分に込められている」と看破。その狙いとは、日本に対して「お灸を据えてやった」という意思表示であり、日本人一人ひとりに対し、「台湾問題では絶対に譲歩はありえない」という強烈なメッセージを植え付けるための、計算され尽くした挑発行為だと結論付けた。

今こそ市民に求められる冷静な対応

飯田氏は、こうした挑発的な態度に対し「我々一般の日本人こそ冷静にならなくちゃいけない」と強く訴える。感情的になり、日本国内で民間レベルのトラブルを起こせば、それこそが中国側の思う壺だと警鐘を鳴らした。些細な揉め事でも、関係が緊張する今のような状況では中国メディアに大きく報じられ、反日感情を煽る格好の材料にされかねないからだ。

むしろ、日本を訪れる中国人観光客は「我々日本人の振る舞いってよく見てるんですよ」と指摘。信号を守る、ゴミを持ち帰るといった当たり前の規範的行動こそが、静かながら力強いメッセージになり得ると語った。そうした姿を目の当たりにした中国人は、「あれ、中国で政府が言ってきたことと随分違うぞっていうことに気づくんですよ」と分析する。

冷え切った国家間の関係とは裏腹に、我々市民一人ひとりの冷静で誠実な振る舞いが、日中関係の未来を担う重要な役割を持つのかもしれない。

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