「思ったほど売れてない」スクエニの経営課題を徹底解説

2025年12月17日

ゲーム業界でビジネス畑を20年以上歩んできたベテラン、Ochifyこと越知雄一氏が、自身のPodcast番組「Ochify the Game Business Podcast」で業界ニュースを分析。今回は、11月のSteam売上ランキングの動向と、大手ゲーム会社スクウェア・エニックス(以下、スクエニ)の経営課題を指摘したアクティビストの資料について、独自の視点から鋭い考察を繰り広げた。

11月Steamランキングを独自に分析

まずOchify氏は、2025年11月のSteamランキングについて、Game Discover Coのデータを基に解説を開始。「インディーズというよりは、やっぱり大手の確実に売りに来てるタイトルが目立つ感じですかね」と市場を総括する。一方で、10月にミリオンセラーが5本あったのに対し、11月は最大でも55万本と、爆発的なヒットには恵まれなかった月であったと分析した。

ランキング上位には『Call of Duty: Black Ops 7』や『Football Manager 26』といった人気シリーズが並ぶ。その中で、日本のタイトルとしてレベルファイブの『イナズマイレブン 英雄たちのヴィクトリーロード』が6位にランクインしたことにも言及。また、Netmarbleが手掛けたWebtoon原作『俺だけレベルアップな件』のアクションゲームも7位に入るなど、多様な作品が顔を揃える結果となった。

特にOchify氏の注目を集めたのは、3作品もランクインしたレースゲーム。自身も熱心なラリーゲームファンであることから、「僕はセガラリーの世代なので、セリカだ、ランチャデルタ。…日本のね、ラリーの名車が入ってほしいななんて思うんですけど」と、往年のファンならではの熱い期待を語っている。

アクティビストが指摘するスクエニの課題

続いて話題は、スクエニの経営課題を指摘したアクティビスト「3Dインベストメント」のプレゼンテーション資料へ。112ページにも及ぶというこの資料は、営業利益が2021年度から約4割減少したことや、売上高がマイナス成長であること、さらに競合のカプコンやコナミはプラス成長であることなどを挙げ、スクエニの現状に警鐘を鳴らす厳しい内容だ。

これに対しOchify氏は、「私も個人的にちょっと3年ぐらい前から厳しくなるんじゃないかな、スクエニさんはと思ってました」と、以前から同様の懸念を抱いていたことを告白。その根幹にある問題は「やっぱり1本1本のゲームが思ったほど売れてないんじゃないかな」という自身の見立て。

数百億円規模に高騰する開発費を回収し利益を出すためには、500万本、1000万本単位のメガヒットが不可欠な現代のAAAタイトルビジネス。その難しさに触れつつ、スクエニがその高いハードルを越えられていない現状を浮き彫りにした。

古巣カプコンから見るスクエニに足りないもの

資料が比較対象としてカプコンを多用していることから、かつて同社に在籍した落合氏ならではの分析が展開される。スクエニが抱える二大IPの課題として、国民的RPGである『ドラゴンクエスト』は「日本以外ではそんなに売れない」こと、そしてもう一方の柱である『ファイナルファンタジー』は「この数年の新作とかリメイク系が、お客さんの評価が思ったほど高くない」という点を的確に指摘した。

では、この状況をどう打開すべきなのか。Ochify氏は、ただ面白いゲームを作るだけでなく、マーケットを分析し、売り方まで含めて開発をスタートさせる「インテリジェンス」の重要性を強調。「時代の変化に合わせたゲームのビジネスのやり方みたいなところに、うまくキャッチアップできてないんじゃないか」と、スクエニが直面する構造的な問題に鋭くメスを入れる。

その上で、古巣カプコンの強さの秘訣を、「一言で言うとね、マネジメントのレベルが非常に高いんですよ」「ゲームを売るというのは商売なんですよということをやっぱり忘れてない」と熱弁。そして、「世界一のもんを作るんだという、その基本的なやっぱり思想がぶれてないっていうところなんじゃないかな」と、成功を続ける組織の揺るぎない哲学を語った。

番組の最後には、愛媛県の高校で行った講演のエピソードも披露し、未来のクリエイターに「今の自分の好きを極めなよ」とエールを送ったことも明かしている。

※この記事はPodcast番組をもとにAIを用いて自動生成されたもので、誤った情報や不完全な記述を含む可能性があります。正確性や品質は保証されませんので、必要に応じて他の情報もあわせてご参照ください。

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