セオリーが通用しない円安 利上げが招く地銀の淘汰と再編

2025年12月23日

明治大学教授でエコノミストの飯田泰之氏が、RKBラジオ『田畑竜介Grooooow Up』に出演。先般、日本銀行が決定した政策金利の引き上げが、特に地方銀行(地銀)の経営に与える影響について詳細な分析を語った。日銀は政策金利を30年ぶりの水準となる0.75%に引き上げたが、飯田氏はこの動きが金融機関の「優勝劣敗」を加速させ、地銀再編の引き金になるとの見解を示している。

為替はセオリー通りに動かず

番組冒頭、飯田氏は今回の日銀の利上げについて「現在のインフレ状況ですと、ある程度の利上げというのは致し方ない」としながらも、物価上昇の原因がエネルギー価格など金融政策で対応しにくいものであるため、日銀が慎重な姿勢を崩していない点を解説した。

一般的に利上げは通貨高(円高)につながるとされるが、今回は円安が続いている。この点について飯田氏は、現代の為替市場の変化を指摘。「昔はもっと金利で為替レート動いたんですけれども、現在ですと、どちらかというと円を持つ、円の資産を持つ人というのが、どのぐらいリスクを感じるかとか」と述べ、金利差以外の要因が為替レートを決定する力が強まっていると分析する。20年前のセオリーが通用しなくなっているのが現状だという。

住宅ローンに依存した地銀の苦境

今回の利上げで直接的な影響を受けるのは、預金金利と変動型の住宅ローン金利である。飯田氏は、この金利変動が地方銀行や中小金融機関の収益構造を大きく揺るがすことになると警鐘を鳴らす。

多くの地域金融機関は、過去20年にわたり住宅ローンを収益の柱としてきた。特に団塊ジュニア世代の住宅購入需要が旺盛で、銀行側にとっては「住宅ローンは銀行から見るとものすごくイージーな貸付です。安定性高いですし、そうそう貸し倒れないんですね」という安定したビジネスモデルであった。しかし、その団塊ジュニア世代はすでに50代に差し掛かり、住宅購入のピークは過ぎ去っている。下の世代は人口が少ないため、このビジネスモデルは限界を迎えた。

鮮明になる優勝劣敗と再編の波

住宅ローン市場の縮小を受け、地銀は企業向け融資へのシフトを迫られる。だが、金利が上昇していく局面では、経営体力のあるメガバンクなどが低金利で融資できる一方、体力の劣る地銀はリスクを考慮して金利を高くせざるを得ない状況に陥る。預金においても、より高い金利を提示する体力のある銀行に資金が流れるため、借り手と預金者の両方が体力のある銀行へと集中していく構図となった。

この結果、地銀間での経営体力の差が「優勝劣敗」として鮮明になると飯田氏は語る。そして、「いよいよ体力があるところに合併されるか、少なくとも提携するかという風に、地銀の再編が迫られることになると思います」と、今後の金融業界における再編は避けられないとの見通しを示した。

30年ぶりに「動く経済」への転換

約30年間、日本の経営者の多くは「金利のある世界」を経験してこなかった。飯田氏は、前例のない状況だからこそ「今まで通りやっておけばそれなりになんとかなるというのではなくて、どうやって成長していくかとか、どうやって新しいビジネス開いていくかっていう視点がないと、社会全体が動いてる中でどんどん沈んでいってしまう」と、経営者に新たな意思決定が求められることを強調した。

一方で、この大きな変化は悲観的な側面ばかりではない。飯田氏は「30年ぶりに動く経済になったというポジティブな側面もあるんですよね」と述べ、「長く続いたデフレ、そして金利はゼロという状態から脱却しつつある。これはですね、経済がこれから成長していくためには、必ず通らなければならない道でもある」と、日本経済が新たな成長フェーズに入るための重要な転換点であると締めくくった。

※この記事はPodcast番組をもとにAIを用いて自動生成されたもので、誤った情報や不完全な記述を含む可能性があります。正確性や品質は保証されませんので、必要に応じて他の情報もあわせてご参照ください。